トレラン練習⑦食べながら動く:食べながら動くは最強の武器!トレランの補給戦略を磨く

トレーニング

こんにちは!

トレイルランニングでは、ただ速く走るだけでなく、「いかに効率よく食べながら動き続けるか」がレースの結果を大きく左右します。特に長い距離のレースでは、この補給戦略が勝敗を分けると言っても過言ではありません。

今回は、なぜトレイルランニングで食べながら動く練習が必要なのか、その重要性と具体的な練習方法について、じっくりお話ししたいと思います。これを読めば、補給に対する考え方が変わり、あなたのトレイルランニングがさらに楽しく、強くなるはずです

なぜトレイルランナーは食べ続ける必要があるのか?

「走るのにお腹いっぱい食べるの?」「お腹が空いたら食べればいいんじゃない?」

そう思う方もいるかもしれません。しかし、トレイルランニングでは、空腹を感じてから補給するのでは遅すぎます。その理由は、エネルギー源の枯渇と密接に関わっています。

1. 糖質は有限なエネルギー源

私たちの体は、主に脂肪と糖質をエネルギー源として使っています。

  • 脂肪:体内に大量に蓄えられており、比較的長時間にわたってエネルギーを供給できます。
  • 糖質(グリコーゲン):筋肉や肝臓に蓄えられていますが、その量は約2000kcal程度と限られています。

LSDトレーニングなどで脂肪を効率的に使える体になっても、登り坂を力強く駆け上がるときなど、高負荷な運動時には糖質が不可欠です。この限られた糖質を温存し、エネルギー切れ(ハンガーノック)を起こさないようにするためには、走りながら、つまり「食べながら動く」ことが非常に重要になります。

2. 脂質燃焼の「着火剤」としての糖質

さらに重要なのが、糖質が脂質を燃やす際の「着火剤」としての役割です。

体内に糖質が全くない状態では、脂肪をエネルギーとしてうまく燃焼させることができません。ガスコンロで言えば、火種がないのにガスだけ出している状態です。

したがって、長時間動き続けるためには、常に少量でも体内に糖質を入れておく必要があります。これにより、脂肪も効率的に燃やせる状態を保つことができるのです。

トレーニングは「食べながら動く練習」の場

食べながら動くことは、慣れていないと非常に難しいものです。お腹がもたれたり、気分が悪くなったりすることもあります。だからこそ、日々のトレーニング中に積極的に補給の練習をしておくことが大切です。

1. 自分の体を知る

トレーニング中に補給を試すことで、自分の体が食べ物に対してどのように反応するかを把握することができます。

  • 体がだるくなる?
  • 腹痛が発生しやすい?
  • 特定の食べ物で胃もたれする?

こうした体の反応を細かくチェックし、原因を分析することで、自分に合った補給方法や食べ物を見つけることができます。

2. 補給のタイミングと量を学ぶ

何を食べるかだけでなく、「いつ、どれくらい食べるか」も重要です。

  • 走り始めてから何分後に補給を始めるべきか?
  • どのくらいの量を、どのくらいの頻度で食べるのが自分に合っているか?

などをトレーニング中に試してみましょう。少量ずつこまめに補給する、一度にまとめて補給するなど、様々な方法を試して、自分にとって最適なパターンを見つけ出すことが重要です。

3. レース後半のコンディションを想定する

レース後半は、疲労がピークに達し、消化器官もダメージを受けて食べ物をうまく消化できなくなることがあります。

このような状況でも食べられるように、「自分が特に疲れている時に何なら食べられるか?」を把握しておくことが、レースを完走するための鍵となります。

  • ゼリーのような流動食なら大丈夫か?
  • 飴玉やドライフルーツのような固形物ならどうか?
  • スープなど温かいものなら食べやすいか?

など、様々な食べ物を試して、どんな状況でも受け付けられる「最後の砦」となる食べ物を見つけておきましょう。

補給食は「事前に試す」が鉄則

大会では、エイドステーション(給水・給食所)に様々な食べ物が用意されています。しかし、そこで初めて口にするのは非常に危険です。

  • 味が合わなくて食べられない
  • 体に合わず、腹痛や吐き気をもよおす

といったトラブルが発生する可能性があります。

したがって、大会で使う予定の補給食や、試してみたいエイド食は、必ず事前にトレーニング中に試しておくようにしましょう。

そして、最終的にレース本番に持っていく補給食は、「これなら絶対に食べられる」と確信が持てるものに絞りましょう。新しい補給食を試すのは、レース本番ではなく、日々の練習で十分です。

まとめ:補給戦略を制する者はレースを制する

今回は、トレイルランニングの補給戦略、特に「食べながら動く練習」の重要性についてお話ししました。

  • 長時間動き続けるために、糖質と脂質を効率良く使う必要がある
  • そのために、食べながら動く練習で自分の体を知る
  • 補給のタイミングや量、そして疲労時でも食べられるものを探す
  • 大会で使うものは、必ず事前に試しておく

補給は、トレイルランニングのトレーニングの一環です。ぜひ、今日から意識して補給の練習を始めてみてください。あなたのトレイルランニングが、さらにパワフルで楽しいものになるはずです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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