こんにちは!
トレイルランニングを始めたいけれど、近くに坂道や山がない…そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?週末にしか山に行けない、平日は仕事で忙しい、という方もいるかもしれません。
でも大丈夫です。実は、私たちの身近な場所に、トレイルランニングに直結する最高のトレーニングスポットがあります。それが、「階段」です。
今回は、階段を使ったトレーニングがなぜトレイルランナーにとって効果的なのか、具体的な方法や注意点について、僕自身の経験も交えながらじっくりとお話ししたいと思います。

階段トレーニングがトレイルランナーの友である理由
トレイルランニングは、平らな道ばかりではありません。急な上り坂や下り坂、不規則な段差など、さまざまな地形を走り抜ける必要があります。これらの地形に対応できる体力をつけることが、トレイルランナーとしての成長に欠かせません。
しかし、平地に住んでいると、そうした環境でトレーニングするのは難しいですよね。そこで、階段の出番です。
階段トレーニングは、トレイルランニングで最も重要な「上り」と「下り」の動きを、手軽に、そして効率的に練習できる最高のツールです。
1. 上り坂の筋力アップ
階段を上る動作は、トレイルランニングの上り坂を走る動きと非常に似ています。特に、トレイルランニングの上りでは、太ももの裏側にあるハムストリングや、お尻の筋肉である大臀筋(だいでんきん)を強く使う必要があります。
階段を一段ずつ、時には二段飛ばしで上ることで、これらの筋肉に集中的に負荷をかけ、筋力を鍛えることができます。筋力がつけば、トレイルの急な上り坂でも力強く、安定して進めるようになります。
2. 下り坂の衝撃に耐える脚を作る
トレイルランニングで最も故障が多いのが、下り坂です。重力に逆らってブレーキをかけながら進むため、太ももの前側にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)に大きな負担がかかります。
階段を下りるトレーニングは、まさにこの下り坂の動きを再現します。段差を一段ずつ丁寧に下りたり、少しテンポを上げて小走りで下りたりすることで、大腿四頭筋を効果的に鍛えることができます。この筋肉が強くなれば、下り坂での衝撃を吸収しやすくなり、膝や足首への負担を軽減できます。
3. 心肺機能の向上
階段を上り下りするトレーニングは、短時間でも心拍数を大きく上げることができます。これは、トレイルランニングで急な坂道を走り切るために必要な心肺機能を鍛えるのに非常に効果的です。
短い時間で高い負荷をかけられるため、仕事で忙しい平日でも効率的にトレーニングを積むことができます。
階段トレーニングの具体的なやり方
階段トレーニングは、とてもシンプルです。今回は、トレイルランニングの「上り」と「下り」を意識したメニューをご紹介します。
上り編:パワーウォークで筋力アップ
トレイルの上り坂を歩く「パワーウォーク」を意識して、階段を上ります。
- 姿勢:背筋を伸ばし、軽く前傾姿勢になります。
- 手の使い方:両手を太ももや膝に当てて、腕の力も使いながら体を引き上げます。
- 脚の動き:足の裏全体を使って着地し、太ももやお尻の筋肉を意識して一段一段力強く踏み込みます。
これを数階分、もしくは数セット繰り返します。上り切ったら、ゆっくりと呼吸を整えましょう。
下り編:小走りで衝撃吸収
トレイルの下り坂を走るイメージで、階段を下ります。
- 姿勢:背筋を伸ばし、重心はやや前方に置きます。
- 着地:着地はかかとからではなく、足の裏全体、特に前足部からやわらかく着地するように意識します。
- 腕の動き:腕を広げてバランスを取りながら、小刻みに足を動かして下ります。
下り坂は特に膝や足首への負担が大きいので、無理は禁物です。最初はゆっくりと、正しいフォームを意識しながら行いましょう。
階段トレーニングを始める際の注意点
階段トレーニングは負荷が高い分、いくつかの注意点があります。安全に、そして効果的にトレーニングを続けるために、以下の点を守りましょう。
1. 靴は必ずランニングシューズを履く
会社のビルなどでトレーニングする場合でも、革靴やパンプスは厳禁です。必ずクッション性の高いランニングシューズを履きましょう。階段は硬いので、足や関節を痛める原因になります。
実際にレースやトレーニングで使っているトレランシューズを履いてトレーニングしてもよいですね。
2. 十分な水分補給をする
短時間でもかなりの汗をかきます。トレーニング前後の水分補給はもちろんのこと、ボトルを持って階段を上り下りするのも良いでしょう。
オフィスビルの階段は室内なので、風などは全くなく空気がこもっています。その中で体を激しく動かすわけですから、結構汗をかくんです。なので、水分補給は確実に行いましょう。
3. 無理のない範囲で行う
階段トレーニングは負荷が高いので、最初から飛ばしすぎないことが大切です。まずは5階までを数セット、慣れてきたら徐々に階数やセット数を増やしていきましょう。
最初は脚がぷるぷるすると思います。そうしたらその日はトレーニングをやめておきましょう。次やる時には前回よりもトレーニング負荷を高くしていきましょう。
4. 準備運動と整理運動を忘れずに
トレーニングの前には、アキレス腱やふくらはぎ、太ももなどをしっかりとストレッチして体を温めましょう。トレーニング後も、クールダウンとしてゆっくりストレッチを行うことで、疲労回復を早め、怪我の予防になります。
まとめ:階段はトレイルランナーの秘密兵器
今回は、トレイルランニングのトレーニングとしての階段トレーニングについてお話ししました。
- 階段は、坂道や山がない人にとって最高のトレーニングスポット
- 上りでは大臀筋やハムストリング、下りでは大腿四頭筋を鍛えられる
- 上りはパワーウォーク、下りは小走りで、それぞれトレイルの動きを意識する
- 仕事終わりにオフィスビルを活用するなど、日常生活に取り入れやすい
- 靴、水分補給、ストレッチなど、安全に配慮して行う
階段トレーニングは、トレイルランナーの秘密兵器です。ぜひ、日々の生活の中に階段を見つけたら、そこを最高のトレーニングフィールドに変えてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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