山の魅力を知ってしまった!トレイルランニングがくれた新しい世界

こんにちは!

このブログでは、僕がすっかり夢中になっているトレイルランニングの魅力や、日々の練習、大会での経験などを綴っていきます。初回となる今回は、僕がトレイルランニングを始めたきっかけ、そしてこの新しい趣味が僕にもたらしてくれた変化について、じっくりお話ししたいと思います。


始まりは高尾山から。山に魅せられた瞬間

僕がトレイルランニングの世界に足を踏み入れたのは、ごく自然な流れのように思えますが、実はいくつかの偶然と感動が重なってのことでした。

社会人になって運動習慣がなくなってしまった僕のお腹はぷっくり膨れていたのですが、それではまずいと運動を始め、トライアスロンマラソンに積極的に取り組んでいました。週末はロードを走り込み、時にはスイム練習のためにプールに通い、自転車で遠出することも。体力には自信がありましたし、目標に向かって努力する達成感も知っていました。しかし、どこか日常の延長線上にあるような感覚も否めなかったのも事実です。

そんなある日、会社の同僚から「山を走ってみない?」と誘われました。それが、多くのハイカーに愛される高尾山でした。正直なところ、最初は「山を走るってどういうこと?」と半信半疑でした。舗装された道を走るマラソンとは全く違うイメージ。一体どんな景色が待っているのか、どんな感覚なのか、想像もつきませんでした。

実際に高尾山のトレイルを走り始めると、まず驚いたのはその景色でした。木々の間から差し込む光、鳥のさえずり、土の匂い。五感すべてで自然を感じられることに感動しました。そして、不整地を走る独特の感覚。足を置く場所を選び、時には木の根を避け、時には岩を飛び越える。ロードとは全く違う筋肉を使い、体全体でバランスを取る。最初はぎこちなかったものの、次第にその感覚が楽しくなっていきました。高尾山という身近な山で、僕はトレイルランニングの入り口に立っていたのです。

そして、決定的に僕の心を揺さぶった出来事があります。それは、NHKで放送されたTJAR(Trans Japan Alps Race)の番組を見たことです。TJARとは、日本海から太平洋まで、日本の屋根とも言える北アルプス、中央アルプス、南アルプスを自身の足だけで縦断する、まさに「狂気のレース」とも称される大会です。テレビ画面に映し出されたのは、想像を絶する過酷な山岳地帯を、疲労困憊になりながらも進み続ける選手たちの姿でした。彼らの精神力、体力、そして何よりも、大自然の中で挑み続けるその姿に、僕は深い感動を覚えました。

番組の中で紹介される山々の景色もまた、息をのむほどに美しかった。険しい岩稜帯、広がるお花畑、眼下に広がる雲海。マラソンやトライアスロンでは決して見ることのできない、壮大で神秘的な山の表情に、僕は完全に魅せられてしまいました。「なんて美しい場所なんだろう」「こんな場所を自分の足で駆け抜けられるなんて、どれだけ素晴らしいことだろう」――心の底からそう思いました。

高尾山での経験と、TJARの衝撃。この二つの出来事が、僕の心に強く「山を走りたい」という思いを植え付けました。それは、これまでのマラソンやトライアスロンとは異なる、もっと根源的な「自然と一体になりたい」という衝動でした。


トレイルランニングがくれた、人生の「彩り」と「挑戦」

トレイルランニングを始めてから、僕の人生は大きく変わりました。それは、趣味の枠を超え、僕自身の生き方や価値観にまで影響を与えるほど大きな変化でした。

まず第一に、「趣味が増えた」というよりも、「これが一番楽しみな趣味になった」という表現がしっくりきます。以前からトライアスロンやマラソンは楽しんでいましたが、トレイルランニングはそれらとは全く異なるベクトルで僕を惹きつけました。山の中にいる時の開放感、風を切って走る爽快感、そして何よりも、自分の力で険しい道を乗り越えていく達成感。これらは、ロードでは決して味わえない、トレイルランニングならではの醍醐味です。週末の計画を立てる時も、まず頭に浮かぶのは「次はどこの山を走ろうか?」ということ。仕事で疲れていても、山のことを考えるとワクワクして、明日への活力が湧いてきます。

そして、最も大きな変化の一つは、「山が好きになった」ことです。それまで、山は遠くから眺めるもの、あるいは登山道を歩いて登るもの、という認識でした。しかし、トレイルランニングを通して山と深く向き合うことで、その魅力にどっぷりとハマってしまいました。

山の景色は、季節によって、時間帯によって、そして天候によって、刻々とその表情を変えます。春の新緑、夏の深い緑、秋の紅葉、冬の雪景色。どの季節も美しく、そのたびに新しい感動があります。特に、山頂から見下ろす広大な景色は、言葉では言い表せないほどの感動を与えてくれます。遠くに見える山並み、眼下に広がる街並み、そして空に流れる雲。大自然の中に身を置くことで、自分のちっぽけさを感じると同時に、大きなものに包まれているような安心感も得られます。

山を走っていると、木々の匂い、土の匂い、花の匂いを感じ、鳥の声や風の音を聞くことができます。時には野生動物と出会うことも。五感をフル活用して自然と一体になる感覚は、まさに至福のひとときです。山が好きになったことで、僕は自然への感謝の気持ちを抱くようになりました。

さらに、トレイルランニングは僕に「何かにチャレンジし続けられる人生」をもたらしてくれました。トレイルランニングの大会は、マラソン以上に距離が長く、獲得標高も大きいため、完走するためにはかなりの体力と精神力が必要です。初めて挑戦する100kmのレース、標高差の激しい上り坂、夜間の単独走。一つ一つの挑戦が、僕を大きく成長させてくれました。

もちろん、途中で心が折れそうになることもあります。足が動かなくなり、呼吸が苦しくなり、「もうやめたい」と思う瞬間も何度もあります。しかし、そんな時でも、練習で培った体力と、決して諦めないという気持ちが僕を支えてくれます。そして、ゴールラインを越えた瞬間の達成感は、それまでの苦しさをすべて吹き飛ばすほどの感動です。

「おじさんになっても続けていたい」。これは、トレイルランニングを始めてから強く思うようになったことです。年齢を重ねても、自分の限界に挑戦し、常に新しい目標に向かって努力し続ける。そんな生き方ができたら、これほど素晴らしいことはありません。トレイルランニングは、僕に常に最高のパフォーマンスを目指すモチベーションを与えてくれます。その時の自分の全力を出し切ることの尊さを、トレイルランニングは教えてくれました。


ゴールテープの向こう側にある「最高の喜び」

トレイルランニングの最大の魅力は何かと聞かれたら、僕は迷わず「大会に行くときの旅行気分」と「全力出して完走したときの感動」、そして「家族の応援」を挙げます。

大会が開催される場所は、全国各地の自然豊かな場所が多いです。遠征となると、前泊したり、観光したりと、ちょっとした旅行気分を味わえます。地元の美味しいものを食べたり、温泉に入ったり、普段なかなか行かない土地の文化に触れることができるのも、トレイルランニングの楽しみの一つです。レース前の高揚感と、旅のワクワク感が同時に味わえるのは、トレイルランニングならではの贅沢かもしれません。

そして、やはり一番の醍醐味は、全力で走り切り、ゴールしたときの感動です。特に100kmクラスの長距離レースを完走した時は、その喜びはひとしおです。何度も心が折れそうになり、何度も諦めそうになった道のり。それを自分の足で乗り越え、無事にゴールテープを切った瞬間の達成感は、何物にも代えがたいものです。

ゴール後は、体は疲労困憊でボロボロですが、心は最高の充足感で満たされます。「よく頑張った!」「自分を褒めてあげたい!」――そう心から思える瞬間は、人生の中でもそう多くはありません。あの感覚を味わいたくて、僕はまた次のレースへと足を向けてしまいます。

最後に、僕がトレイルランニングを続ける上で、大きなモチベーションになっているのが、家族の応援です。練習で家を空けることも多く、家族には少なからず負担をかけているかもしれません。それでも、大会になると応援に駆けつけてくれたり、「頑張ってね」と声をかけてくれたり、ゴール後に「お疲れ様!」と迎えてくれる家族の存在は、僕にとって何よりも大きな力になっています。特に、僕がゴールする瞬間を子供たちが見てくれていると、本当に嬉しくて、もっと頑張ろうという気持ちになります。家族の支えがあるからこそ、僕は安心してこの素晴らしい趣味に打ち込むことができるのです。


トレイルランニングは、僕に新しい世界を見せてくれました。自然の美しさ、自分の可能性、そして家族の温かさ。これらすべてが、僕の人生をより豊かに、より充実したものにしてくれています。

これからも、このブログを通して、僕がトレイルランニングで感じたこと、学んだことを皆さんと分かち合っていきたいと思っています。次回の記事では、具体的な練習方法や、おすすめのギアなどについて触れていければと考えています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

コメント

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